the HIATUS
夕刻のLAKESIDE STAGEで、ときに激しく、ときに静謐な世界を描いたのは初出演となるthe HIATUS。ライブ前、サウンドチェックに現れた細美武士(Vo, G)は雨に濡れた観客のため、ベン・E・キングの「スタンド・バイ・ミー」を弾き語りで、さらに続けてバンド編成で「The Ivy」を熱演。思わぬプレゼントに大歓声が沸き、フィールドのテンションが高まっていく。「本番よろしくお願いしまーす」と細美が一旦退場すると、笑い声が響いた。
そして幕を開けた本番のステージ。序盤で披露された「The Flare」から壮大なサウンドスケープが紡がれ、細美のエモーショナルな声がフィールド全体を支配する。続く「Insomnia」では、伊澤一葉(Key)の切ないピアノが細美のボーカルに寄り添い、楽曲の美しいサウンドを彩った。
細美はイベントを存分に堪能していることを明かし、「今まで来なかったのを後悔してます。素晴らしいフェスティバルに呼んでくれてありがとう」と感謝。自然に囲まれたステージに似合う「Deerhounds」、複雑なアンサンブルを聴かせる「Superblock」、カントリーミュージックを思わせる素朴な「Souls」などタイプの異なる曲を続け、the HIATUSの奥深い世界へと誘った。
スケール感たっぷりの「Bittersweet / Hatching Mayflies」を届けた後、再びMCを始めた細美。「夏フェスすげえ好きになっちゃった。元々好きだったけど、今年余計に。この文化、子供から孫まで残していこうぜ」と笑顔で語り、ラストの「On Your Way Home」を歌う前には「また会いましょう!」と再会を約束。優しく強い歌声とアンサンブルを響かせ、初の「SWEET LOVE SHOWER」を終えた。


セットリスト
01. The Flare
02. Insomnia
03. Deerhounds
04. Superblock
05. Souls
06. Bittersweet / Hatching Mayflies
07. 紺碧の夜に
08. On Your Way Home