SWEET LOVE SHOWER 2012

2012.9.1 Sat - 2 Sun 会場 山中湖交流プラザきらら

LIVE REPORT

藤巻亮太

今年初めにソロデビューを果たし、この夏は6つのフェスティバルに出演した藤巻亮太。彼がこの山中湖交流プラザ きららのステージに立つのは、レミオロメンとして2009年に出演して以来3年ぶりとなる。地元山梨出身である藤巻は「ソロを始めました! 自分の好きなことを追求したいと思ってます! 藤巻亮太を楽しんでください!」とオーディエンスへ呼びかけた。
 
藤巻は、10月17日に発売される1stソロアルバムのタイトル曲「オオカミ青年」をはじめ、歌ものポップソングから疾走感あふれるロックチューンまで幅広い楽曲たちを聴かせる。またソロと言えど、自身が弾くギターのほか、サポートのギター、ベース、キーボード、ドラムの5人編成による迫力満点のバンドサウンドが堪能できるのは、観客にとってもうれしいところだ。
 
「今ソロの挑戦が始まって、ソロでもこの『SWEET LOVE SHOWER』に出られてうれしいです! みんなに喜んでもらえる音楽をたくさん作れたらなと思ってます。知らない曲だらけなのに、こんなに盛り上がってくれて本当にありがとう」と、自分の気持ちを正直に口にする藤巻。後半は、彼曰く「こんな青空に似合う」というナンバー「指先」、「ソロで一番やりたかった曲」という重厚なミドルナンバー「月食」を披露。心にまっすぐ刺さる歌声をフルに生かした藤巻亮太のソロ曲に、オーディエンスはじっと聴き入り、アクトが終了した瞬間LAKESIDE STAGEには称賛の拍手が響き渡った。
 
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セットリスト
01. オオカミ青年
02. キャッチ&ボール
03. ハロー流星群
04. Beautiful day
05. 指先
06. 月食

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MAN WITH A MISSION

初登場ながらもMt.FUJI STAGEがパンパンになるほどたくさんのオーディエンスを集めたのはMAN WITH A MISSION。「ウオー!」という大歓声に迎えられた5匹は、堂々とした足取りでステージへ。まずは挨拶代わりに「DANCE EVERYBODY」を勢い良く投下する。エッジーでノリの良いサウンドに、カッパを着込んだオーディエンスも大熱狂しながら、「♪Dance everybody. Dance everybody」のフレーズにあわせてタオルを振り回す。
 
今年は数々の夏フェスに出演した彼らは、観客の盛り上げ方を十分に心得ている様子。序盤からグルーヴィなリフをベースに目まぐるしい展開するロックチューン「Get Off of My Way」、Jean-Ken Johnny(Vo, G)とTokyo Tanaka(Vo)の激しいツインボーカルの応酬がテンション上昇させる「distance」などを熱演し、フィールドの狂乱をさらに加速させていく。Jean-Ken Johnnyは片言の日本語で、「楽シンジャッテルカイ? 『SWEET LOVE SHOWER』山中湖、来チャイマシタ。朝ッパラカラ眺メガ最高デスネ。オオカミタチモ、アホミタイニハシャギマスンデ、究極ノ生命体ニツイテキナサイ!」と挑発した。
 
ライブの折り返し地点では、NIRVANA「Smells Like Teen Spirit」のカバーも披露。ヒリヒリとしたメロディに、ダンサブルなビートやラップを取り入れた大胆なアレンジに、観客は驚きなからも真剣に聴き入る。サビではオオカミたちの咆哮のような歌声にあわせて地面が大きく揺れていた。
 
「昨日ハ海デヤッテキタンデスガ、オオカミハ山ノ方ガロケーション的ニ合ウトイウコトデ、テンション上ガリッパナシデス」とうれしそうに述べていたJean-Ken Johnny。終盤は「マタココデヤレルコトヲ願ッテ、トイウ意味ヲ込メテ」と「TAKE ME HOME」、晴れ間が覗きだした空に響かせるように「FLY AGAIN」を轟音で鳴らし、初「SWEET LOVE SHOWER」出演の“ミッション”を成功に終わらせた。
 
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セットリスト
01. DANCE EVERYBODY
02. Get Off of My Way
03. distance
04. FROM YOUTH TO DEATH
05. Smells Like Teen Spirit
06. TAKE ME HOME
07. FLY AGAIN

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赤い公園

2日目のFOREST STAGEにトップバッターとして登場したのは4人組ガールズバンドの赤い公園。破天荒なパフォーマンスとハイクオリティなサウンドで話題の4人が、このステージでもその存在感を存分に示した。
 
真っ白な衣装で元気いっぱいにステージに飛び出した彼女たちのライブは、佐藤千明(Vo, Key)の「初めましてSWEET LOVE SHOWER、よろしく! 赤い公園始まるよー!」という一声からスタート。幕開けから「ナンバーシックス」「世紀末」と佐藤の明るい歌声を中心に構成したポップでキュートなサウンドを聴かせ、その音を聴きつけた人たちが多数ステージ前に集まってくる。
 
しかしここで佐藤は「明るい曲はもうないので、暗い曲をやります(笑)。いろんなことを思い出させちゃったらごめんなさい」と語り、彼女たちの本領発揮とも言える「塊」へ突入。津野米咲(G)の鳴らす歪んだギターと、藤本ひかり(B)、歌川菜穂(Dr)が全身全霊で叩き出す低音に、オーディエンスは息を呑んで聴き入る。さらに幻想的な空気の中にも不穏さを感じさせる「透明」を披露し、彼女たちらしい世界を観客にアピールした。
 
「次の曲はみんなが知ってるダンスチューンです! スペシャついてこれんのか!」と佐藤が絶叫し、ライブは後半戦へ。激しいリズムが印象的な「のぞき穴」ではメンバーそれぞれがステージを走り回ってのアグレッシブな演奏で、集まったオーディエンスを熱狂させる。ミディアムテンポの「ランドリー」では曲の熱量を自在に変化させ、バンドの持つ実力を発揮した。最後のナンバーは「ふやける」。浮遊感漂う前半から壮絶な後半へ、表情を急激に変える演奏で、赤い公園のサウンドをオーディエンスに強力に刻みつけた。
 
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セットリスト
01. ナンバーシックス
02. 世紀末
03. 塊
04. 透明
05. のぞき穴
06. ランドリー
07. ふやける

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andymori

andymoriはメインアクト一発目として、LAKESIDE STAGEの先陣を切った。おなじみのSE「The End Of The World」に乗って小山田壮平(Vo, G)、藤原寛(B)、岡山健二(Dr)がステージに現れると、彼らは夏フェスに似合うロックンロールチューン「Sunrise & Sunset」から演奏を始める。
 
立て続けに4曲を終えたところで、「雨が上がって良かったっすね」という言葉からMCへ。しかしそれも手短に済ませ、「この間ベトナムに旅行に行ったの。そしたらタクシーの運ちゃんにボラれまして。その怒りを込めた曲です」と前置きして「MONEY MONEY MONEY」へ流れ込んだ。
 
終盤には、ゲストとしてくるりのファンファン(Tp)が登場。小山田は「雨を上げてくれたのは彼女だと勝手に思ってます」と付け加える。強力な武器を得たバンドは、ファンファンのトランペットをフィーチャーしながらゴキゲンなポップナンバー「クラブナイト」を繰り出した。
 
演奏以外の時間は最小限に留め、惜しみなく"いい曲"を重ねるのがandymoriのライブスタイル。最後の10曲目は屈指のミディアムチューン「1984」だった。彼らは"演奏"というシンプルな手法ひとつでフィールドに最高の一体感をもたらし、笑顔でステージを後にした。
 
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セットリスト
01. Sunrise & Sunset
02. ベンガルトラとウィスキー
03. 革命
04. 投げKISSをあげるよ
05. MONEY MONEY MONEY
06. FOLLOW ME
07. 光
08. クラブナイト
09. インナージャーニー
10. 1984

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渋沢葉

Mt.FUJI STAGEのオープニングアクトを務めるのは、今年6月にデビューしたばかりの女性シンガーソングライター渋沢葉。彼女は可憐なルックスからはイメージできない骨太な歌声と強烈なロックチューンで、まだ目が覚めきっていない来場者たちを叩き起こした。
 
鮮やかな蛍光グリーンの衣装を着た渋沢が「ワン、ツー、サン、ハイ」とカウントを取ると、1曲目「set me free」からライブをスタート。バックバンドが奏でるジャジーなアンサンブルに艶のあるハスキーな歌声を乗せ、オーディエンスを酔わせていく。そして「世俗的狡智」からはエンジンを全開にし、重厚なサウンドに負けぬ怒気をはらんだボーカルで強烈な存在感をアピールした。
 
「こんにちは皆さん。ここは日本の中の山中湖......」と、エッジの聴いたイントロにあわせてポエトリーリーディングのようなパフォーマンスから始まったのは、シリアスな音像が響く「ARE YOU PANPI?」。続けてドープなギターリフにあわせてハンドマイクで「破壊BOSSジャム聖鬼魔IIメイク」を歌い上げ、より深く"渋沢葉の世界"へと観客を誘っていく。
 
25分にわたるライブ中でMCはほとんどなく、ラストナンバーの「ダーリン」までストイックなステージを展開した渋沢。しかし、存在感のある歌声は観客を十分に魅了したようで、彼女が颯爽とステージを去ったあとには、温かな拍手が響いた。
 
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セットリスト
01. set me free
02. 世俗的狡智
03. ARE YOU PANPI?
04. 破壊BOSSジャム聖鬼魔IIメイク
05. ダーリン

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